大学受験という戦いを終えて最初に待ち受けるイベントは大学の入学式だと思います。

結論から申し上げると、大学の入学式は実は強制という訳ではなく、欠席したからといってその後の大学生活に影響はほとんどありません

一方で、初めての大学生活を迎える新入生にとっては大学の入学式は欠席してもいいのか出席した方がいいのか判断に迷うと思います。

今回は、課題代行サービスYattokuのスタッフである筆者が、大学の入学式に行かないデメリットをご紹介していきます。

大学生になった実感が湧かない

世の中には多くの大学生がいますが、彼らは一体何をもって大学生となり、大学生であることを自覚するのでしょうか。自身の受験番号が掲示板にあった時でしょうか。入学準備を整えている時でしょうか。初めて大学の授業を受けた時でしょうか。

大学生になったことを実感し、自覚する機会は人それぞれだと思いますが、私としては大学の入学式に出席した経験が大学生を大学生たらしめる機会だと考えます。

大学の入学式はアリーナのような大きめの会場を拝借して行われることが多く、新入生のほとんどが出席します。新入生が学部を超えて一同に会す機会は入学式と卒業式くらいです。周りには知らない人しかいませんがその全員が自身と同じ大学に入学した新入生であり、その一体感は大学に入学した事実を実感させるものだと思います。また、周りを新入生だと思うように、周りからも新入生と思われており、鏡合わせのように大学生になったことを自覚することもあると思います。

大学の入学式のために正装を着こなし、普段訪れないような場所に訪れる非日常はこれまでの生活や立場の変化を往々にして感じさせるターニングポイントです。

その入学式に参加しないということは転換期を失うということであり、例え授業が始まっても大学生としての自負を持てない可能性があります。気持ちが切り替わらずに大学生活を送ろうとすると躓きやすくなってしまうかもしれません。

大学の入学式は高校生から大学生になったことを体験する場だと思います。ただ、必ずしもそうではありません。大学の入学式に参加せずとも大学生になった実感を抱くことは勿論ありますし、前述したネガティブな出来事が起こるとも限りません。おそらく起こりません。

大学の入学式に行かなかったからといって今後に悪影響がでることはほとんどありませんが、人生に一度の機会を喪失することは個人的には勿体ないことだと思います。

友達を作る機会を失ってしまう

新入生が抱える悩みとしては、授業内容が難しそうで単位が取れるか心配、本当に合格していたか疑心暗鬼になる、新生活への不安など様々だと思いますが、その中でも大学で友達ができるかが頭一つ抜けて不安要素だと思います。

県外の大学に進学した人ならば特に地元から見知った友人が一人もいない事態も頻繁に起こります。高校までは地元という非常に狭い世界でクラスという箱庭に入り、決まった座席やクラス行事など否が応でも誰かと関わる機会がありました。ところが大学では誰かと半強制的に関わる機会が与えられることは少なく自ら動かなければ大学の友人はできません。

大学で友人を作るためにはまず他人と接する状況が必須であり、大学の入学式は他人と触れ合える絶好の機会です。大学の入学式で友人もしくは顔見知りを作ることで本格的に大学生活が始まった後、円滑に友人を作ることも可能です。大学の入学式は学部を超えて新入生のほとんどが参加するため話しかけた人が他学部であった場合、その後関わる機会がほとんどないことあります。しかし、大学生活を共に乗り越える戦友になることだってあります。

大学の入学式に行かないということは、他人と関わる機会を自ら放棄する行為であり大学での友人関係の構築に追い風となる可能性があります。

新生活の準備をいつまでに終えればいいのか期限を見失ってしまう

大学生活を迎えるにあたり準備することは多いです。新しい住居や生活基盤を整える、アルバイトを探す、通学用の定期や自転車を購入する、大学生活を送るための服を準備する、大学の授業に備えて勉強するなど、事前に察知している環境の変化に向けて入念な対策を施す人が多いと思います。

その準備はいつまでに行えばいいのでしょうか。

前述したように大学生としての初めてのイベントは入学式です。大学の入学式を一つの目標として、それまでに様々な準備を行うとよいでしょう。

大学の入学式に行かないということはその目標を失うということです。勤勉な人ならば前もって早めに準備を完了させると思いますが、勤勉な人はそもそも大学の入学式に行かないという選択肢をとらないはずです。

サボり癖や怠惰な人、宿題や試験勉強は直前までやらない人は大学の入学式という一つの目標を失うと何もやらない可能性があります。

私は結構怠惰な人間であり、提出期限ぎりぎりになってようやく行動に移すことは日常茶飯事でした。私は県外の大学に進学したため実家を飛び出し新しい環境での生活を始めることとなりましたが、その準備すら面倒くさいと思っていました。それでも滞りなく大学生活に入れたのは大学の入学式があったからだと、今になって思います。

ガイダンスや授業が始まっても新生活に向けての準備をしていたのでは遅すぎます。スタートダッシュに失敗し、履修登録をミスしてしまう、友人ができないなどの弊害が起こることも考えられます。

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結局、大学の入学式は行くべき?

大学の入学式に行かないデメリットを3つご紹介しましたが、正直なところ大学の入学式に行かないデメリットはほとんどありません。

前述した3つのデメリットは感情的なものであり、実利的な不利益はありません。しかし、大学の入学式に行かなくてもいい理由も特にありません。大学の入学式に行かないメリットは、見方を変えれば無駄な入学式に出席する時間を他に有効活用できる程度ですがたった数時間で何かが変わることはありません。

大学の入学式に行かないからといって本当に大学生になった実感が湧くかも分からず、友人ができないということもなく、新生活の準備が終わらないこともありません。

ただ、個人的には勿体ないと思うので、体調不良やどうしても外せない用事がないのであれば大学の入学式には行った方がいいと思います。