定校推薦やAO・総合型選抜入試で早い時期から大学の合格が決まると、学生によっては長くて半年ほどの期間が空いてしまうことがあります。近年、そのような学生を対象として入学後の学習や大学生活に円滑に適応できるように多くの大学で入学前教育が実施されています。

この入学前教育は大学への導入教育として位置づけられ、高校までの学習内容を復習するもの、入学後の勉強に最低限必要とされる基礎的能力を身につけるためのものなど、大学によって様々な種類があります。

そこで今回の記事では入学前教育としてよく見られる、入学前課題レポートについて、概要を説明していきます。大学生活とレポートは切っても切れない関係にあり、入学前の早い段階でレポートの書き方を理解しておくことに損はありません。春から入学する新大学生の皆さんはぜひ最後までご覧ください。

入学前課題レポートの目的とは?

入学前課題は、早い時期から入学の決まった学生が大学生活に円滑に適応できるように、大学における教育で学生に不都合や不安が生じないようにするための、導入教育の実施を目的としています。入学前課題の具体的な実施方法は様々であり、高校までの課題のようなワークや問題集といったものから、Webを利用したeラーニング型の課題など多岐にわたります。とりわけ多く見られる課題がレポート課題です。

入学前課題レポートは、指定されたテーマや課題図書を要約するといった、大学での学習にスムーズに適応できるように設定された内容となっています。そのため、高校までのレポートよりも少しハイレベルな内容が求められるので難しく感じてしまう人も多いかと思います。

入学前課題レポートの表紙はどうする?

課題に取り組む前に、まず最初にレポート作成の条件を確認します。入学前課題レポートでは、各大学のホームページなどで提出方法や文字数、引用の仕方などレポートの記述体裁について細かな記載がなされると思います。

またよくある疑問として、入学前課題レポートには表紙をつけるべきなのか、という疑問があります。表紙の有無について特別記載が無いようであれば、表紙はつけてもつけなくても構いません。その際、表紙をつけるならば表紙に、表紙をつけないのであればレポートの1枚目の最初に、「タイトル」「名前」「所属学部・学科」について記載します。

>>入学前課題はボールペンで書いたらダメ?書いた場合はどうする?

入学前課題レポートの本文はどう書くべき?

次に入学前課題レポートの本文の書き方についてご説明します。大学で課されるレポートは高校の時のレポートよりも内容が難しく、その違いに戸惑う学生も少なくありません。ここで、レポートの書き方や基本の型を把握していきましょう。

レポートの条件を確認する

入学前課題レポートに取り組む時に最初にすることはレポートで何が求められているのか把握することです。例えば、大学のレポート内容には「◯◯という考え方を踏まえて△△について説明せよ」といったものがよく見られます。このようなレポートで求められていることは、「◯◯という考え方」の解説と「△△について」の説明、この2点となります。この2つを論理的に関連させながらレポートを書くことが要求されています。このように、まず最初にレポートの出題者がどのようなレポートを求めているのか理解することが重要です。

加えてその他の条件も確認しましょう。「文字数」等のフォーマットは、どれくらいレポートを詳しく書けばよいのかの参考になります。参考文献リストが必要とされる場合はそのレポートで文献の調査が求められていることになります。レポートを書くときは、最初に課題や条件を整理することが大事です。

序論→本論→結論の順に書く

どんな文章を書くときでも「起承転結」という原則がありますが、大学のレポートに取り組む際には「序論・本論・結論」というレポートの型があります。これは論理的な文章を書く上でよく用いられている書き方です。

序論や結論は基本的に全体の文章の10〜15%を目安に書きます。序論では、「レポートの目的とその回答」について記述します。ポイントは、これから本文を読む人が本文の内容をある程度掴むことができるように書くことです。結論では、「レポートの目的とその回答」についてどのような考え方を経てその回答に至ったか記述します。本論では具体的にレポートの課題に関して回答していくことになります。

レポートでは「序論・本論・結論」3つの段落すべてで同じことを3回書くことを意識しましょう。すなわち「レポートの目的とその回答」を「序論・本論・結論」の段階を踏んで説明していくことが、レポート採点者に分かりやすいレポートとして評価されることになります。

引用をうまく使う

レポートを書く時自分自身の主張の根拠として引用を行うことがあります。引用を行う場合には色々と規則がありますが、正しく引用を利用すればレポート全体の10〜20%程度を埋めることも可能です。しかし、単なる字数稼ぎとしての引用だと減点されることがありますので注意しましょう。下の記事は文学部レポートの書き方ですが、レポート課題において絶妙にバランス良く字数を稼ぐテクニックを解説しておりますので是非参考にしてみてください。

入学前課題レポートが難しくて書けない場合は?

ここまでで、入学前課題レポートをどのように書いていくかご説明しました。レポートは基本的な型に従うことである程度書けるようになりますが、初めてレポートを書く学生の中には、全然書けないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここからは、そのような学生に向けて入学前課題レポートが上手く書けない場合に試して頂きたいライフハックをご紹介します。ぜひ参考にしていただければ幸いです。

課題代行サービスを利用する

入学前課題レポートに行き詰まった場合に最初におすすめしたいのが、「課題代行サービス」の利用です。課題代行サービスとは文字通り課題代行業者に代金を支払うことで課題やレポートを代行してもらうというサービスです。

入学前課題レポートには簡単なものもありますが、中には「新入生には酷ではないか?」というレポートが課される場合も多いです。入学前課題は出さなくても入学できないということはありませんが、入学後の評価に響く可能性が高く一応出しておくことが無難です。

課題代行業者の中にはSNSで格安で代行を行っている個人業者もいますが、入学前課題レポートの代行を依頼する場合には法人業者が圧倒的におすすめです。個人業者の場合、コピペや作り置きを利用した低クオリティーのレポートであることが多く、トラブルの原因になります。そのため、代行を依頼する際はできるだけクオリティーが保証されている法人業者に依頼することをおすすめします。

>>【2022年最新】新入生にオススメの課題代行サービスを徹底比較して紹介

学校でレポートを見てもらう

入学前課題のレポートは早い時期で9〜12月頃から届く場合があります。そのため、レポートが難しくて全然書けない、という場合には身近な高校の先生に見てもらうのが理想的だと思います。入学前課題はあくまで大学入学後の学習へ円滑に適応できるように、という目的で出題されますから、そこまで専門性は高くないケースがほとんどで、内容自体は誰でも取り組むことが可能なものとなっています。

ただ、高三生の担任は一般入試勢の添削対応や進路指導などで割と忙しいことが多い上、先生によっては時間外業務が増えることで塩対応をとられることがあります。したがって、担任の先生と信頼関係が築けていない場合は、はじめから課題代行業者に丸投げするのも選択肢の1つでしょう。