今回は法令解釈についてレポート作成で抑えるポイントについて解説していきます。法令は条文など難しい言葉が並びますが、コツをつかめばレポートを書くのもそれ程難しくないのでご安心ください。

法令解釈とは?

法令解釈とは何か?簡単に言えば法令を読み解く、理解する方法のことです。法令解釈にはいくつかの種類があります。具体的には法令解釈の種類の章で説明します。今はまだ、法令を読み解くんだ程度の解釈で問題ないです。

そもそも法令とは

皆さんは法令とは何か知っていますか?法令とは、憲法や民法が代表する法律や内閣総理大臣等内閣が出す政令、各大臣が出す省令などが挙げられます。それぞれ具体的な物が何か見て行きましょう。

まずは憲法です。憲法は国の最高法規であってこれに違反する法律等は無効となります。また憲法は国の横暴から国民を守るためにあるので私人間関では幾つかの例外を除き例えば奴隷的拘束などですね、それら以外直接適応されることはありません。

民法に代表する六法は私人間関に適用される条文です。人に危害を加えたら罪の大きさに応じて罰が与えられたりすると解釈すればいいでしょう。

政令や省令は内閣総理大臣や各大臣が法律の実施のために施行するものです。なお、法律の特別の委任がある場合は罰則を設けることができます。さらに通達や訓令なども法令に含まれております。

上位から見れば憲法、六法、政令、省令、訓令・通達などになります。

法令解釈通達との関係性

通達とは国家行政組織法の第14条2項により各省大臣と各委員会及び各庁の長官は、その機関の所掌事務について、命令又は示達をするため、所管の諸機関及び職員に対し、訓令又は通達を発することができる」とあるように公務員を拘束する命令の様なものと覚えて頂ければ初学者の方には分かりやすいと思います。ここで重要なのは一般人は拘束されないのことです。また法令解釈との関係に立てば通達は下位に位置しており法律や政令等が優先されます。 大事なことなのでぜひ覚えて頂きたいポイントです。

法令解釈の種類にはどんなものがある?

ここからは法令解釈の種類について説明していこうと思います。法令解釈には二通りの考え方があります。法規的解釈と学理的解釈です。それぞれどういう考え方か見ていきたいと思います。重要な部分なので少し長くなりますが、お読みいただけると幸いです。

法規的解釈

法規的解釈の一つ目を挙げますと、定義規定があります。定義規定は条文で定められた物をそのまま考える法解釈です。

二つ目がみなす規定です。みなすは法律用語で事実と異なる事であっても、そうあったと確定的にあった事として扱うことです。例えばですが、推定の場合法解釈では覆すことができます。しかし、みなした場合覆すことは出来ません。重要なことなのでぜひ覚えていてください。

三つ目は解釈規定です。解釈規定は法律の解釈する方向の指針を示す規定であります。解釈規定で有名なのが民法第2条です。ここでは書きませんので皆さんで確認してください。その他、目的規定や趣旨規定なども存在します。

学理的解釈

学理的解釈は法律の専門家や学者の方々が学問の研究や努力の中で法令の規定を判断して解釈を行うことです。法学を学んでいる学生には非常に重要な概念です。そのため、この記事上でも特に重要になるので慎重に書いていきたいと思います。少し長くなりますが、ご了承ください。

文理解釈

一つ目が文理解釈です。文理解釈は簡単です。法令をそのまま読み解くことだからです。なお、法令自体が難しいので文理解釈を行う場合は、本当にこの解釈で正しいのかという反論を自分で試みてください。それで疑いようがないと判断できれば文理解釈は成功です。後は法令の文字をそのままの意味で解釈しましょう。文理解釈の特徴として、解釈する人によって差が生じることは無いということです。

論理解釈

論理解釈についてみて行きましょう。論理解釈は法令の文字、用語などにとらわれることなく道理や理屈を使って法令を解釈するということです。論理解釈は複数あるのでそれぞれ見て行きたいと思います。

まず一つ目に挙げるのが拡張解釈です。拡張解釈は法解釈を行う時に、法令の意味を広げて解釈する法解釈です。例えば土地の工作物は文理解釈であれば土地に接している物が土地の工作物になります。しかし拡張解釈では直接土地に接していない看板なども土地の工作物として考えます。

二つ目に縮小解釈を挙げます。例えば民法177条を見てもらうと分かるのですが、土地や建物は登記をしないと第三者に対抗できないとされています。しかし文理解釈で第三者と考えてしまうと、誰でも登記が無ければその土地は私のものだと主張できてしまいます。それを防ぐためここでの第三者は登記の欠缺を主張する正当な理由を有する第三者に限定されています。これが縮小解釈です。

三つ目に類推解釈を見て行きます。例えばですが債務不履行があった場合、債権者は不利益を被ってしまいます。それを防ぐために債務者の財産を差し押さえることができます。民法416条では債務不履行にもとづく損害賠償の範囲を通常生ずべき損害としてありますがこの条文を類推解釈を行うことで規定がない場合でも損害賠償を請求することができます。いま挙げた以外にも反対解釈、もちろん解釈等が存在しますが言葉の通りですので省略いたします。

法令解釈で押さえておくべき最低限のポイント

法令解釈は非常に重要な物でありますが、同時に非常に難解なものです。特に初学者の間は 何を言っているのかが分からない、授業について行くことができないということがあるかもしれません。

そのため、今回まとめた内容の大半は「ふーん、 そうんなんだ。」程度の理解で構いません。ただ、最低限抑えてほしいのは拡張解釈や縮小解釈、類推解釈についてです。こちらは法学等を学ぶ場合何処で学んでも出てくるのでぜひ押さえていてほしいです。

法令解釈レポートの頻出テーマと回答のコツ

レポートの課題としてですが、昨今出やすいのは民法の家族についての定義です。後は成人年齢を引き下げたことによる特定少年の報道に関するレポートが出やすいと思われます。二つとも難しいですが条文や判例を元に書けばそこまで難しくはありません。

家族については家族の形態も多様化していることを書けばいいでしょう。養子等の問題も出されるかもしれませんので条文を読み込みましょう。特定少年に関しては報道に対して自分がどう感じているかを素直に書けばよいと思われます。賛成なら何故賛成なのか、逆に反対なら何故反対なのかを条文と組み合わせながら書いて行けばよいと思われます。

法令解釈に関するレポートが難しくて書けない場合の対処法

法令等のレポートは非常に難しい物です。そのため、思うように書けないということが発生しがちです。特に民法のレポートと商法のレポートの場合難しすぎて投げ出したくなります。もちろん憲法の問題やその他、刑法なども同様です。つまり法学のレポートは全てが難しいのです。

したがって、困っているのは自分だけではなく、皆が同じように苦戦していると考えれば精神的に楽になれると思います。そして、とにかくレポートを書くのを諦めてはいけません。諦めると単位が取れなくなるからです。それに自信の消失にもつながります。「自分は法学に向いてない」とそこで諦めるはまだ早いです。

対処法になりますが、とにかく教科書と六法を読むことが重要です。レポートに関連する条文を何度も読み返しましょう。それと同じくテキストの該当部分を読み返しましょう。その上でGoogle ScholarやCiNii Articlesなどの無料で読める論文を探して読んでみると、こんな風に法学者の方は書いているのかと、驚かれるかと思います。発見もあるかもしれません。やはり論文は書き手の思いが乗ってるので初心者には少しだけ難しいと思うかもしれません。ですが、とにかくテキストと六法全書、無料で読める論文などをとにかく読み込みしょう。そうすれば、レポートを書く糸口がきっと見つかるはずです。

それでも時間的にレポート課題に取り組むのが難しかったり、どうしても自分の力ではレポート執筆が難しい場合があるかもしれません。そんな時は思い切ってレポート代行サービスを利用するのも選択肢の1つです。弊社では東大生・京大生を中心とした少数先鋭のスタッフが法学を中心としたレポート課題の代行を業界最安値で承っております。サービスご利用をお考えの方はぜひお気軽にお問い合わせ下さい。