大学生なら誰しも「GPA」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
特に留学や大学院進学を考えている人は「GPA2.0以上が必要」という話をされたことがあるのではないでしょうか。
ですが、大学でGPAについて教えてもらえる機会はほとんどありません。
そこでこの記事では、留学や院進に必要だとされるGPA2.0がどんなものなのか、そもそも本当に必要なのかについて詳しくお話しします。
GPA2.0ってそもそもどれくらいの成績?
GPA2.0といっても、どのくらいなのかなかなかイメージがつきませんよね。
まず、GPA2.0がどの程度の成績なのかについてざっくりお話しします。
GPA2.0は点数にするとこんな感じ
ものすごく大雑把に計算すると、GPA2.0は大体70点代に相当します。
もちろん一回のテストで決まるものではなく、様々なテストや課題の評価を変換したGPという数値の平均なので、あくまで目安と考えてください。
ですが平均70点代と考えると、そんなに取るのが大変ではないような気がしますよね。
5段階評価の場合、全てのテストや課題で「良」をもらうことができれば、GPA2.0は達成できるのです。
GPA2.0以上を取れる人の割合
GPAの平均は2.5前後くらいである場合が多いです。大学や学部によって多少の差はありますが、基本的には平均が2.0よりも高くなります。
つまり2.0以上を取れる人はそこまで少ないわけではなく、むしろ半分以上の人が取れる程度の数値ということになります。
留学にはGPA2.0以上が必要って本当?
海外の大学や大学院への留学には、最低でもGPA2.0が必要だとよく言われます。
実際のところはどうなのでしょうか。
海外の大学に留学する場合
まず大学に留学する場合についてです。
当然のことですが、留学したい大学のランクによって必要なGPAは異なります。
例えばアメリカやイギリスの名門大学の場合、GPA3.5程度は必要だと言われています。それ以外の場合でも、日本の大学生の平均であるGPA2.5前後はあったほうが確実でしょう。
しかし、GPA2.0以下でも留学ができないわけではありません。選ぶ大学によりますし、そのほかに評価の対象になるような実績があれば、望みはあります。
とはいえ、先述のようにGPA2.0は普通に勉強していれば比較的簡単に取れるものですし、留学したいという気持ちがあるならばより良いスコアが取れるように頑張ってみるのが一番良いと思います。
海外の大学院に留学する場合
次に大学院に留学する場合についてです。
こちらも大学の場合と同様に、留学先によって必要なGPAは変わってきます。ただし、大学院ではより専門性の高い研究をするため、学業に力を入れてきたという実績が重視されます。
ですので、大学院留学には最低でもGPA3.0程度は必要と言われています。
また、大学での留学についても同じことが言えますが、GPAの計算の仕方や評価方法が大学によって異なっている場合があります。
そのため、留学先で用いられているGPAに合わせて計算する必要がありますので注意してください。
その他にも、日本で通っている大学そのものの評価によってGPAの評価が多少異なってくる可能性もあります。
例えば、超難関大と中堅大では同じGPA3.5でも違った評価になる場合があるということです。
したがって、GPA2.0以下でも自分の出身校によっては大学院留学ができるかもしれません。ですが、行きたい大学院に留学するためにはもっと高いスコアを取るに越したことはありません。
MBA留学の場合
次にMBA留学の場合についてお話しします。
この場合もその他の大学院留学と同様に、GPA3.0〜3.5程度は必要だと言われていますが、MBA留学をした人の体験談を見ていると、GPAが3.0を切っている人もちらほら見かけます。
ただし、2.0を切っている人はほとんどいません。
また3.0を切っている人がそれを埋め合わせるために他の場所で苦労しているのをみると、普通に努力してGPA3.5程度を取るほうが簡単なのではないかと思います。
国内の大学院進学にGPA2.0は必要?
次に国内の大学院に進学する場合についてお話しします。
進学する主な方法は、内部推薦、外部推薦、一般入試です。
それぞれGPA2.0以上が本当に必要なのかお伝えします。
内部推薦の場合
まず内部推薦の場合です。
内部推薦によって進学する場合、大学院入試の筆記試験と面接が免除されます。
かなりの高待遇であり、優秀な成績を収めていないとこの資格を得ることができません。
大学や研究室によって違いはありますが、学内推薦に必要な成績はGPAは3.5以上であると言われています。
残念ですが、GPA2.0では全くの論外ということになります。GPAが低い場合はおとなしく一般入試での合格を目指したほうが無難です。
外部推薦の場合
次に外部推薦の場合です。
これはすべての大学院で実施されているわけではありませんが、一部の大学で使われている選抜方法です。この場合も、筆記試験や面接が免除される場合が多いようです。
外部推薦も学内推薦と同様に、学業に力を入れて真面目に頑張ってきたことがわかる学生を求めています。
そのためGPA3.5以上は必要と言えるでしょう。基本的に大学院には学内からの方が進学しやすいため、その分外部推薦の方が必要なGPAが高いかもしれません。
いずれにせよ、GPA2.0以下では太刀打ちできません…
一般入試の場合
最後に一般入試についてですが、これには特に必要なGPAスコアは存在しないと思って大丈夫です。
本番の筆記試験や面接がきちんとできることが大前提にはなりますが、GPA2.0以下でも行ける可能性は十分にあります。
ですが、普段の学業に対する姿勢などがGPAの低さに直結している場合は注意が必要です。「君は勉強が嫌いなのにどうして大学院に進学したいの?」と思われてしまうからです。
また、筆記試験と面接の出来栄えが同じくらいであれば、GPAの高い学生が選ばれるのは当然です。
つまりGPA2.0以下でも大学院することは可能ですが、万が一のことを考えると高いスコアになるように普段から努力をしておくべきだということです。
まとめ
ここまで、留学や大学院進学に必須だと言われるGPA2.0は果たして本当に必要なのかについてお話ししてきました。
結論としては、海外の大学や大学院に留学するのであればGPA2.0以上は基本的に必須と言えます。
ただし、留学先の大学のランクが低い場合には2.0を切っていても大丈夫な場合もあります。また、国内の大学での成績がそのまま評価されるのではなく、大学自体の評価や評価方法の違いなどによって変動することもあるので気をつけましょう。
大学院に進学する場合も、筆記試験や面接が免除になる推薦を狙うのであれば3.5以上の高いGPAが必要です。一方で、一般入試の場合はGPA2.0以下であっても本番の試験や面接の出来栄えの方が重視されるため、進学することは十分可能です。
留学と大学院進学のどちらの場合についても言えるのは、どうしても行きたいのなら普段から良い成績を取れるように努力した方が良いということです。
最初にお話ししたようにGPA2.0は普通に勉強すれば十分達成できる成績ですし、それ以上のスコアも目標を立ててうまく勉強すればなんとかなるので、そこまで心配する必要はないと思います。