夏休みといえば、読書感想文。
多くの小中高生がこの時期に頭を悩ませる宿題のひとつですが、最近はある“便利ツール”の登場によって、その様子が少し変わり始めています。
それが「AI(人工知能)」です。
ChatGPTをはじめとした文章生成AIの普及により、「読書感想文をAIに書いてもらう」という選択肢が現実的になっています。TikTokなどのSNSでは、「AIに宿題をやらせてみた」といった投稿が注目を集め、小中高生の間でも「AIにやってもらえば楽なのでは?」という声が増えているようです。
では、本当にAIは読書感想文を“代行”できるのでしょうか?”代行”できたとして、コンクール入賞レベルのアウトプットを生み出せるのでしょうか。
今回は、宿題代行Yattoku読書感想文担当の筆者(多数の入賞実績あり)が、AIに感想文を書かせてみて、プロの目で添削してみました。
かなり面白い結果となったので、読書感想文の代筆を検討していない一般読者の方も、ぜひ最後までご覧ください。
AIに書かせた読書感想文
今回の検証で題材にしたのは、中学2年生で習う太宰治の名作『走れメロス』です。
友情と信頼をテーマにしたこの作品は、読書感想文の定番題材でもあります。
まずは、AI(ChatGPT)に指示して生成した感想文を、そのまま掲載してみます。
指示の内容(プロンプト)は以下の通りです。
⚠️作文条件や想定プロフィールは弊社の読書感想文専用お問い合わせフォームの項目を参考にしました。
「走れメロス」の読書感想文を書いてください。作文の条件及び書き手の想定プロフィール詳細は以下の通りです。
書籍名:走れメロス
字数または枚数:800字以内
学年と性別:中2 男子
部活動や習い事:サッカー
ご希望の仕上がりレベル:受賞できるレベル
書籍に関するご本人の体験や関心ごと:「走れメロス」は学校の授業で習った。
AIが書いた読書感想文
以下、出力内容をそのまま引用しました。
「『走れメロス』を読んで」
僕は、学校の国語の授業で『走れメロス』を読んだ。その時はただ、「友達のために命をかけるなんてすごいな」と思ったくらいだったが、改めて読み返してみると、メロスの行動の裏にはもっと深い「信じる力」があることに気づかされた。
メロスは友人セリヌンティウスとの約束を果たすために、命がけで走る。途中で何度も諦めそうになるけれど、「友を欺くことはできぬ」という強い気持ちで走り続けた。僕はこの姿に、とても感動した。
僕はサッカー部に所属している。試合の中で、チームメイトを信じてパスを出すことがある。でも、自分で決めた方が確実かもしれないと思って、迷うこともある。そんなとき、この物語のメロスのように、相手を信じる強さが本当に大事なんだと思った。信じたからこそ、最後に心が通じ合う。そして、その信頼に応えようとする気持ちが、また仲間を強くするのだと思う。
また、メロスの相手であるセリヌンティウスも、自分の命がどうなるかもわからないのに、最後までメロスの帰りを信じていた。その姿勢も、本当にすごいと思った。誰かを信じるということは、ただ待つだけじゃなく、自分の覚悟を決めることなんだと思う。
現代は、SNSやネットで簡単に人とつながれる分、信じることが軽く見られがちだ。簡単に言葉を投げ合い、裏切られたり、心を傷つけたりすることもある。そんな時代だからこそ、この物語が描く「人を信じる重さ」や「信じられる喜び」は、今の僕たちにとってとても大切なことだと思う。
最後に、メロスとセリヌンティウスが再会して抱き合う場面では、僕も思わず涙が出そうになった。友情とは、お互いを信じることでつながるもの。僕もサッカーを通して、そんな関係を築ける仲間を大切にしたい。そして、誰かを信じぬく強さを、自分の中にも育てていきたいと思った。
プロが見るAIの読書感想文の弱点
ぱっと読んだだけでは「悪くない」と感じるかもしれません。確かに文章の流れは自然ですし、要点も押さえられているように見えます。
しかし、プロの目で見るといくつかの「AIらしい弱点」が浮かび上がってきました。
1. 先生や審査員にはバレる可能性がある
学校の先生や感想文コンクールの審査員は、毎年何百という感想文を読んでいます。そのため、「この文章、ちょっと不自然だな」「本人の言葉じゃないな」といった違和感にすぐ気づきます。
特に、「感情の起伏のなさ」や「共通の文体パターン」はAI特有の特徴として、目の肥えた人にはすぐ見抜かれてしまいます。
2. エピソードが嘘くさい
AIが出力する体験談は、実際には存在しないものです。そのため、リアルさに欠けるのが難点です。今回の作文でも、「サッカー部のエピソード」と「SNS社会における信頼の話」が混ざってしまい、全体としての統一感に欠けてしまっています。
読み手にとって、現実味のないエピソードは「響かない」原因になります。
3. 日本語の使い方や文字数に違和感
AIは人間が書くような自然な文章を出力することができません。また、文字数を指定しても少なすぎたり多すぎたりすることがあります。「規定の文字数に収まらない/足りない」という問題が起きやすく、結局は自分で書き直す羽目になります。
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プロが添削!「受賞レベル」の読書感想文
次に、上記のAI文をもとにプロが添削・再構成を行った感想文を掲載します。目指すは読書感想文コンクールでの入賞レベルです。
プロが書いた読書感想文
「友を信じて走る」
学校の国語の授業で『走れメロス』を読んだ。初めは「友情」を描いた話だと思っていたが、読み返すうちに、ただの友情ではなく、「信じることの強さ」こそがこの物語の中心にあるのだと気づいた。
メロスは友人セリヌンティウスとの約束を守るために、命をかけて走る。どんな困難にも負けず、仲間を裏切らないという意志だけを頼りに走り抜けた姿に胸を打たれた。なぜ彼がそこまで走れたのか。それは、セリヌンティウスを信じていたからであり、自分も信じられているという実感があったからだと思う。
僕はサッカー部に所属している。キャプテンとしてチームをまとめ、仲間と練習に励んでいる。試合では、信頼してパスをつなぐことが何より大事だ。どんなに苦しい場面でも、「仲間なら必ず応えてくれる」と信じてボールを出す。そのとき必要なのは技術だけではない。仲間と気持ちが通い合ってこそ、パスが成功する。メロスが仲間を信じて走り抜いた姿は、仲間の力を信じてプレーしている自分と重なって深く共感を覚えた。
また、セリヌンティウスの姿にも学ぶことがあった。彼はメロスの裏切りを疑わず、静かに待ち続けた。信じるとはただ期待することではなく、自分の中に覚悟を持つことなのだと教えられた。試合中にチャンスがなかなかない場面でも、自分と仲間を信じて待ち続けることが大切だと感じた。
ラストシーンで二人が再会し、互いの信頼が本物だったと確認する場面は強く心に残った。「人を信じるとはどういったことか」という問いに、しっかりとした答えが示されていた気がする。
この物語を通して、友情とはただ仲が良いことではなく、「信じ続けること」だと実感した。僕もサッカーを通して出会った仲間たちとの信頼関係をこれからもっと深めて、どんな場面でも信じ合えるチームをつくっていきたいと思う。
プロの感想文はここが違う
添削後の文章には、AI文とは異なる3つの大きな特徴があります。
1. エピソードがリアルで説得力がある
実際に書き手が経験していそうなエピソードが選ばれており、読み手が自然と引き込まれます。
2. 文章に「生っぽさ」がある
丁寧な構成の中にも、感情の動きや温度が感じられます。これは人間にしか書けない“体温のある文章”です。
3. 完成度が高く、コンクールにも通用するレベル
構成・テーマ・エピソード・表現のすべてがバランスよく整っており、入賞作品に匹敵する仕上がりになっています。
タイトルも「『〇〇』を読んで」といったありきたりなものではなく、審査員の目を引くタイトルがつけられています。
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結論:読書感想文は、AIより“あなた自身”の言葉で
今回の検証からわかったのは、AIはたしかに文章を書く力はあるものの、「心に響く自然な読書感想文」を書くには不十分だということです。
読書感想文はただの作文ではありません。読んだ本を通して、自分自身の考えや経験と向き合う「思考のプロセス」そのものなのです。
本気で良い感想文を書きたいなら、やはり“あなた自身の言葉”で書くことをおすすめします。
とはいえ、部活や短期留学、受験勉強などで読書感想文を書く時間が取れない方もいるかもしれません。そんな時は、ぜひ弊社にご相談ください。
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